CROSS TALKー 島田掛川信用金庫職員座談会 ー

  • 村 奈津実 地域サポート部
    個人先支援
    リテール担当
    3級ファイナンシャル
    プランニング技能士
    2013年入庫
  • 田 薫 地域サポート部
    企業支援 代理
    中小企業診断士
    2010年入庫
  • 藤 美紗子 地域サポート部
    個人先支援
    リテール担当 代理
    社会保険労務士
    2001年入庫
  • 石 博音 地域サポート部
    マーケティング
    ・DX統括 次長
    情報セキュリティ
    マネジメント
    M&Aシニアエキスパート
    2005年入庫

人が好き、地元が好き
地域で働く魅力とは

島田掛川信用金庫で働く先輩方に、就職活動や仕事のこと、
リアルな今の話をあれこれ聞きました。同僚同士の会話から、
入庫しないとわからない島田掛川信用金庫の魅力をぜひ感じてみてください。

入庫動機は案外シンプル
大前提に「地元が好き!」がある

どうして島田掛川信用金庫を選びましたか?

私は、地元で働きたい一心で就活していました。信用金庫の仕事は、様々なお客様と関わることができるのが魅力に感じました。企業の社長さんなど、普段関われない方とお話しする機会が多いのは好奇心をくすぐられます。あとはお休みが多くて、プライベートと仕事の両立もできそうだなと思いました。

人事部に仕込まれたような回答だな(笑)。

そんなことないですよ(笑)。OG訪問で「リフレッシュ休暇は長く休めるから、海外旅行に行けるよ」と言われて惹かれました。実際に、パラオとグアムに行きました。

福利厚生がしっかりしているのは魅力だよね。産休育休もしっかり取れるし、子育てをしていく上で信用金庫はすごく良いと思う。私は、「長く働きたい」と思っていたから、そこは重視しました。

自分も地元で働きたいという思いが強く、「地域に貢献したい」と考えていました。ただ、当時は「自分で何かできることがあるのかな?」と漠然としていましたけど……。OB訪問で大石さんにお会いして、すごく親身にお話を聞いてくださって、職場の雰囲気を事前に感じられたのが良かったです。

喫茶店で話したんだよね。そしたらレジ前でいきなり、「ここは私が払います」って学生の原田くんがサイフを取り出して。「え、ちょっとやめてやめて(笑)」なんて話したんだよね。

笑! 律儀だね。

県内の大学だと先輩から話を聞く機会もあるので、働くイメージしやすいですよね。

私は県外(金沢)の大学でしたが、結婚、子育てをしながら長く働くには親の近くにいるのがいいかなと思って、地元で探しました。

自分の場合は、金融業を真っ先に考えていたわけではなく、就職室で勧められて説明会に行きました。そこで「金融機関というのは信用で成り立っていて、アポなし訪問しても玄関を開けてもらえるのは金融機関くらいです。地域の人に認知されて、必要とされる仕事だからです」と言われたのが心に響きました。
高校生の頃、ATMの振込操作をミスったことがあって、職員さんがすごく丁寧に、嫌な顔一つせず教えてくれたんです。その時に「あ、この会社いいな」って思いました。綺麗な人だったというのもありますけど(笑)、良い印象をずっと持っていましたね。

信用金庫の具体的な仕事
気になるワークライフバランス

地域サポート部は庫内のエースが集まると聞きましたが、どんなことをされていますか?

え、そうなんですか?(笑)まあでも、臨機応変に対応可能な部門ではありますね。地域の企業や個人のお客様から様々なニーズが集まる部門ですから、島田掛川信用金庫の仕事を知る上ではわかりやすい部門かもしれません。少し説明しますね。大きく4つの部門に分かれています。
〈営業店統括〉は、各営業店の数字管理や実績の集計などをしています。
〈企業支援〉は、地域の企業を支援する部門です。各営業店でも企業様の支援は行っていますが、営業店だけでは解決が難しい大規模なもの、専門的な知識を求められるもの、例えば国の補助金申請ですとか、事業承継(M&A)DX化の支援などを直接お客様の所へ出向いて行います。
〈リテール〉は、個人取引の推進部門です。iDeCoや保険、年金など請求のお手伝いや、各種消費者ローンの企画運営などもしています。
自分のいる〈マーケティングDX統括〉は新しい部門で、金庫内の営業部門のDX推進や、企業様のDXの支援、業務効率化のために様々な施策を行ったり、広告、販促の企画運営も行います。

庫内の職員向けの研修をしたり、依頼があればお客様の所に営業職員と同行したりもしますね。

金融機関の本部ってお客様との接点が薄くなるんです。その点、地域サポート部は中と外のバランスが取れる部門ですね。お客様のところでセミナーや研修を開催したりもするので、関係が密になりますね。

私、まさか自分がセミナーや研修をする側になるとは思っていませんでした。

一般的に金融機関の仕事というと、お金の計算のイメージがあると思うんですよ。電卓やパソコンをひたすら打っているとか。だけど、実際は「ヒト対ヒト」。人に始まって人に終わる仕事ですよね。

事務作業のつもりで入ってくると驚くかもしれませんね。自分の中では、サービス業の認識ですね。

庫内での異動はどのくらいの頻度ですか?

勤務する支店が変わる〈転勤〉は3年くらい、〈係替え〉は1〜2年くらいです。各営業店の中には、窓口業務もあれば、後方の事務をする担当もいますし、融資窓口もあります。カブに乗ってお客様のところに行く営業係もいます。この中で役割が変わるのが〈係替え〉ですね。

係替えについては適材適所の考え方をしています。色んな係をこなす職員もいれば、じっくり同じ係をしてもらったり、以前と比べるとかなり柔軟に配置が考えられています。

仕事以外ではどんなことをしていますか?

加藤中村(顔を見合わせて)最近、同じK-POPアーティストにハマってるんですよ。

ちょうど同じタイミングでハマりましたよね(笑)。一緒にコンサートにも行って、楽しかったですね。仕事以外のこともいろいろお話しますね。

うん、楽しかったね。私は以前韓国ドラマにもハマって、韓国語の勉強もしました。英会話も継続して勉強しています。仕事で使う機会はほぼありませんが。

へぇ〜、楽しそうだな。私はサッカーとかしてますね。最近自分たちのチームに高校生の息子が入ったので、負けまいとムキになってます(笑)。あとはマンガや映画は好きですね。

自分もスポーツが趣味です。ゴルフとか、小学生の息子とキャッチボールをしています。でも、帰宅後は私自身も忙しくて……勉強しなきゃいけないんですよ。最近はDXの資料を作ったり、翌日の予習で国の施策とか勉強したり。

あ、皆さん、勉強は強制じゃないですから(笑)。自主的にやっててすごいね。

そうですね(笑)。でも、金融の制度は頻繁に変わるので、私も付いていくのに必死です。情報を知りたいお客様の為に、自分もアンテナを張っておかないと。

信用金庫に勤めて良かった!
人と人、心と心がふれあうとき

心に残る仕事のエピソードはありますか?

自分が支店にいた頃の話です。ある会社で新しい工場を建てるための融資をした時、社長様が「大石さんのお陰で工場が建ったよ!」とおっしゃったんです。
工場を建てたのは社長様だし、お金を出したのも借りたのも会社なんですけど、それでも「大石さんのお陰」と満面の笑みで言いながら、工場の中を案内してくださったんです。それが今も印象に残っているし、近くを通るとき今も工場が稼働しているのを見ると「こういうことができる仕事なんだなぁ」と実感します。
関わりのあったお客様に十数年ぶりに会ったとしても「あのときはお世話になったやぁ」と言ってくれるのが嬉しいです。

私は入庫してすぐに営業係となりました。年金の手続きをお手伝いする業務が多くて、お客様ご自身が手続きするには複雑なので、なかなか1回では終わらないんですよ。数回訪問する内に、徐々にお客様との信頼関係ができるのを感じます。手続き完了後も、お客様が他のご家族やお友達を紹介してくださるんです。「また中村さんお願いします」と私を指名して声をかけていただくのは本当にありがたいですね。

自分も新人の頃、支店の営業をしていました。最初は集金や手続きなどで精一杯ですし、経験も浅いのでお客様の事業にアドバイスなんて、とてもできないんですよね。その後、商工会議所に出向させていただく機会があって、そこで企業支援の初歩的なことを勉強しました。経験を積んだ後、最初のお客様に事業の提案をすることができるようになりました。補助金を使って新たな設備を導入したんです。それで売上が上がって、とても感謝されましたし、やり甲斐を感じました。お客さんも喜んでくれて、自分もやっと認めてもらえたような充実感がありました。

私は大学の時、社会保険労務士の資格を取ったんです。金庫に入りたい志望動機の一つが、自分が勉強したことを地域の方の為に活かしたいと思ったことですね。
ある日、障がいのあるお客様が年金申請のために窓口に来たんです。私も初めての業務だったので、年金事務所などに確認を取りながら慎重に手続きを進めました。手続きが終わってお客様から感謝のお言葉をいただきました。そして「これをなんとか形にして御礼をするね」と言って帰っていかれました。
後日、金庫にお手紙が届きました。「加藤さんの丁寧な対応で自分は感動しました。心に残りました」と、鳥の写真と一緒に感謝の気持ちが書かれていました。お客様は写真が趣味だったので、大事な写真と言葉をわざわざ用意して送っていただけたことが、本当に嬉しかったですね。自分の勉強したことで本当に人の役に立てるんだ、と私も感動しました。今も時々そのお手紙を読み返します。

いい話ですね。

手紙は心に残りますよね。それで結婚する人とかもいますし。

そのくらいお客様と近い関係ということですね。

持続可能な島田掛川信用金庫
そのために必要な考え方とは

島田信用金庫と掛川信用金庫が合併してしばらく経ちますが、
何か変化などはありましたか?

信用金庫って地域に根ざしていることに加えて、その地域でしか運営ができないんですよね。今は人口減少が進んで都市部にどんどん人が流れていってしまっています。そんな中で地域の雇用や産業、働く人の生活を守るのは重要な課題です。企業支援や個人年金のアドバイスなど信用金庫が地域の人の中に入っていって、積極的に取り組まなければいけないことなんです。
事実、昔は「お金が必要になったら貸しますよ」という待ちのスタンスだったかもしれませんが、最近はその前の段階でお客様と関わることが増えたと感じています。新しい設備を導入したいとか、後継者がいなくて困っているとか、お客様の課題に一緒になって取り組むのが今後の信用金庫の在り方だと思っています。
個人のお客様との関係も同様に、今は60歳を過ぎても働く人が多いじゃないですか。そうした中で、年金を受け取る適切なタイミングを一緒に考えて準備をしたりとか、住宅ローンや教育ローンなど人生の節目節目でお手伝いをさせてもらって、お客様がこの地域で安心して豊かに暮らすことで、地域が発展すると考えます。

そうですね。私たちから「定期預金やってください」と一方的にお願いするのではなく、お客様が何を求めているのかを考え、私たちの商品でどうすればお客様の課題を解決できるのかを考えながら提案していく営業に変わってきてるな、と感じます。

まずは「お困りごとを聞く」のが、お客様とのお付き合いのスタートになってきましたね。

ほんとその通りで、市場というのはスケールが決まっていて、様々な金融機関の中から選ばれるにはどうしたらいいかを考えると、お客様の課題にしっかり向き合うことかと思います。「お客様に選んでいただく」というのが重要な視点ですよね。

私は入庫してまだ日が浅い方なので昔との違いはわからない点もありますが、私が入った頃から女性の営業が増えてきていると感じます。

たしかに、私たちが入った頃は男性が営業、女性が事務と分かれていましたね。今は女性で営業を希望する方も多くいますし、事務だった子の配属が変わって営業になったとき、戸惑うのかと思いきや、スッと受け入れて生き生きしてる。

営業向けの研修でも積極的に取り組む女性が多いですね。自分が入庫した時代と比べて、男女差は全くなくなりました。みんなバイクも乗りこなしていますしね。

私は自転車でしたね。

私も最初は自転車で回っていました。でも途中から暑くてカブに乗り換えましたけど(笑)。

日本最古の信用金庫について思うところはありますか?

もう今はその始まりを語れる者がいませんが、SDGsの考え方が世に出てきたとき、報徳の考え方と似ていると思いました。例えば「積小為大」はまさに持続するための行動です。日本最古の信用金庫ですから、SDGsをそのまま体現していますよね。報徳の考え方を歴代の経営者がしっかりと守ってきたことが長続きの秘訣なのかな。

これから島田・掛川、
地元で働きたい方へ
地域で働く先輩からのメッセージ

就職活動中の学生の皆さんにアドバイスや
メッセージなどあればお願いします

自分がもし学生に戻れるなら、もっといろんなことにチャレンジして視野を広げたいですね。自分だけの考えに固執せず、自分以外の多くの人の考え方を感じることで自分自身の成長につながると思います。

この地域が好きな人はぜひ信用金庫で働いてほしいなと思います。これから入る方たちは学生時代をコロナ禍で過ごし、我慢をしたり悔しい思いをした人が多いと思います。それを乗りこえて今、就職活動を頑張ってる人は諦めない心を持っている人だと思うので、期待しています。
この地域が好きという方にも、なぜこの地域が好きなのか改めて考えてみてほしいなと思います。人、自然、交通、産業……改めて考えることで、さらなる地域の魅力に気付けると思うし、それが島田掛川信用金庫で働くやりがいにもつながるんですよね。就職が決まったあとは、残りの学生生活を精一杯楽しんでほしいと思います。

私は、自分に何が向いているのかわからないまま色々な業種を受けていました。就職支援室で、「最終的に自分のことを採用してくれた会社が、自分に向いてる仕事なんだよ」と言われました。振り返ると、その通りだと思います。
就活中は不安もあると思うけど、内定を出してくれる所は、その方がその仕事に向いていると判断してくれた所なので、自信を持って入ってほしいですね。自分の時は就職先が決まることがゴールだと思っていたけど、就職してからも勉強することが多いので、頑張ってほしいです。

学生時代を思い出してみると、本当に視野が狭かったなと思います。営業に出て良かったのは、ありとあらゆる、色々な考えの人に出会えたこと。こんなにも優しい人がいるんだと、自分のこれまでの価値観が覆ることもありました。そんなたくさんの人の想いを受けることができて、人間としても広がりができたのではないかと自負しています。学生時代の私は、固定観念でガッチガチだったので(笑)。就職して、もっと楽に生きていいんだと気付きました。お客様からは、そういうことをたくさん教えてもらいました。そんな魅力的な人達がいるこの地域が、やっぱり好きですね。