2023年度を振り返りますと、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に移行し、社会経済活動の正常化が進んだことから、国内のサービス消費やインバウンド需要も回復するなど、緩やかながらも持ち直しの動きが続いております。一方で、円安による物価高やエネルギー価格の高騰、構造的な人手不足等、多くの中小企業・小規模事業者のみなさまにとっては、引き続き厳しい1年でありました。こうした環境の下、当金庫では中期経営計画「NEXT STAGE 2025〜新たなる挑戦〜」を策定し、初年度となる2023年度においては、掛川駅前の賑わい創出を目的として環境に配慮したSKしんきんプラザ『CoCoE』(ココエ)をオープンいたしました。また、菊川市が開設した菊川市産業支援センター『EnGAWA』(エンガワ)に常駐する相談員を派遣し、事業者が抱える様々な経営課題に対して支援を行う連携体制としました。更に、「SDGs定期預金」の販売により環境支援団体への寄付を行い、脱炭素への取組にも積極的に貢献しました。2024年度は、世界各国の金融政策の行方やグローバルな対立構造、気候変動問題への対処など、依然として経済・金融の両面において不確実性の高い状況が続くと考えられます。日本国内においても、日本銀行の金融政策の変更に伴う金利上昇局面を迎え、引き続き物価上昇圧力が中小企業・小規模事業者の業況回復の重荷となることが予想されます。本年も当金庫の業績等を取り纏めた「ディスクロージャー誌2024 島田掛川信用金庫の現況」を作成いたしました。本誌をご高覧いただき、当金庫の経営内容等について、ご理解を一層深めていただければ幸いに存じます。そのような中、我々信用金庫は、目指すべき姿として「会員、お客さま、そして職員をはじめとする地域のすべての人の成長と幸せのために行動し、協同組織の地域金融機関として地域が抱える課題解決に貢献し、持続可能な地域社会を創る」を掲げています。当金庫は、これまで以上に強みである中小企業・小規模事業者への伴走支援による課題解決支援と個人のお客さまのニーズに対応出来るリテールの強化にも努めてまいります。中期経営計画の2期目となる本年度のテーマは、「原点回帰」と「変化」です。信用金庫の原点に立ち返り、地域の持続的な発展のために、変わることを恐れずに挑戦していきます。今後とも変わらぬご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。理事長2024年7月Disclosure 20242お客さまと共に金庫も栄え明るい職場と幸福な家庭をつくる経営理念次のステップへご挨拶みなさまには平素より島田掛川信用金庫に対しまして格別なるご支援とご愛顧を賜り、心より厚くお礼申し上げます。
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