信用リスクとは、信用供与先または投資先の財務内容の悪化等により、資産の価値が減少ないし消失して当金庫が損失を被るリスクをいいます。当金庫では、信用リスク管理方針に基づき、信用リスク管理を軽視することが場合によっては経営破綻に直結するおそれがあることを十分に認識したうえで、与信部門並びに資金運用部門の戦略目標を策定し、金庫内に周知するなど管理態勢を構築しています。また、当該リスクに関する評価・モニタリングを行い、リスクコントロール・削減に関する情報を管理しています。信用リスク管理状況についてはリスク管理委員会、ALM委員会で協議検討を行うとともに、理事会、経営会議といった経営陣への報告態勢を整備しています。流動性リスクとは、調達・運用の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になるリスク(資金繰りリスク)、あるいは市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被るリスク(市場流動性リスク)をいいます。当金庫では、流動性リスク管理方針に基づき、流動性リスク管理を軽視することが、場合によっては経営破綻に直結するおそれがあることを認識し、当該リスク管理の重要性を十分理解したうえで、管理態勢の整備・確立のため具体的な方策を検討し、金庫内に周知させています。資金繰りについては、資金繰り状況の逼迫度に応じて平常時、懸念時及び危機時に区分し、それぞれに対応した資金繰りの体制を構築しています。また、緊急時に備えた態勢の訓練を定期的に実施しています。事務リスクとは、役職員が正確な事務を怠る、あるいは、事故・不正を起こすことにより当金庫が損失を被るリスクをいいます。当金庫では、事務リスク管理方針に基づき、リスク管理態勢の整備・確立等その構築を図っており、事務リスクの評価・モニタリングを行うなどその把握に努め、規程・要領等の整備指導を図るとともに厳正な事務管理に努めています。また、本部監査部門が定期的に本部・営業店に対して内部監査を実施し、規程・要領の遵守状況をチェックするとともに、事故を未然に防止するための管理体制が確実に機能しているかを厳正に監査し、事務の正確性維持及び事故防止に努めています。さらに、監査を補完するものとして、営業店における自主検査を義務付け、実施しています。その他のオペレーショナル・リスクとは、事務リスク及びシステムリスクを除いたオペレーショナル・リスクをいい、法務リスク(顧客に対する過失による義務違反及び不適切なビジネス・マーケット慣行から生じる損失・損害を被るリスク)、人的リスク(人事運営上の不公平・不公正及び差別的行為から生じる損失・損害を被るリスク)、有形資産リスク(災害等の事象から生ずる有形資産の毀損・損害を被るリスク)、風評リスク(当金庫の評判の悪化や風説の流布等により、信用が低下することから生じる損失・損害を被るリスク)をいいます。当該リスクにつきましては、各管理部署がその他のオペレーショナル・リスク管理規程に基づきリスク管理を行い、統括部署が総合的管理を行っています。市場リスクとは、金利、為替、株式等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、資産・負債の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいいます。当金庫では、市場リスク管理方針に基づき、市場リスク管理を軽視することが戦略目標の達成に重大な影響を与えることを認識し、当該リスクを適正に把握したうえで、これを当金庫が取り得る許容範囲に収めるとともに、リスクの管理と配分による適切な収益の確保に努めています。組織面では、市場リスク管理部門と市場部門並びに事務管理部門を厳格に分離し、相互に牽制する態勢を構築しています。オペレーショナル・リスクとは、金庫の業務の過程、役職員の活動もしくはシステムが不適切であること、または外生的な事象により損失を被るリスクをいいます。当金庫では、オペレーショナル・リスク管理方針に基づき、オペレーショナル・リスクの総合的な管理を軽視することが金庫の戦略目標の達成に重大な影響を与えることを認識し、管理態勢の整備・確立の方策を検討するなど態勢の構築をしています。当該リスクについては、総合的な管理部門を設置するとともに、オペレーショナル・リスクを事務リスク、システムリスク、その他のオペレーショナル・リスクに分類し、各リスクの担当部署がリスク管理をしています。システムリスクとは、コンピュータシステムのダウンまたは誤作動、システムの不備等に伴い金庫が損失を被るリスク、さらにコンピュータが不正に使用されることにより金庫が損失を被るリスクをいいます。当金庫では、システムリスク管理方針に基づき、リスク管理態勢の整備・構築を図っており、当該リスクに関する評価・モニタリングを行うなどその把握に努め、セキュリティ管理、システム企画・開発、システム運用、データ管理、ネットワーク管理、端末管理等を充実させ、システムの安全性・信頼性を維持し、情報資産の保護に努めています。Disclosure 202424信用リスク管理流動性リスク管理事務リスク管理その他のオペレーショナル・リスク管理市場リスク管理オペレーショナル・リスク管理システムリスク管理
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